FIT制度終了後の売電価格
我が家が一条工務店で家を新築したのは2011年秋。
一条で太陽光パネル一体型の屋根を売り出し始めた頃です。
その翌年、2012年に「再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)」が始まりました。
FIT制度の適用期間は10年。
去年我が家は「卒FIT」となりました。
卒FIT後は「一条でんき」にて買取価格11円/kWhで契約しています。
中部電力の卒FITプラン
我が家の使用電力会社は中部電力です。
中部電力で売電する場合、「シンプルプラン」か「スマートプラン」になります。
(蓄電池搭載していないので再エネスマートプランは使用不可。)
【シンプルプラン】
・買取価格 7.0円/kWh
・卒FIT対象者なら誰でも契約できる
・単純に余剰売電買取のみ
・唯一口座振り込みで売電収入を得られる
【プレミアムプラン】
・買取価格8円/kWh
・余剰電力を中電が買い取り、翌月の電気料金から差し引く
・翌月の電気料金に全額充当できる
・家族シェアにより、中電が買い取った金額を家族や知人にシェア(電気料金に充当)できる
その他プラン
【Amazonギフト券プラン】
・買取価格 8.1円/kWh
・余剰電力を中電が買い取り、Amazonギフト券がもらえる
・ギフト券はeメール型で届く
【WAONプラン】
・買取価格 9.0円相当(7.0円/kWh+WAONポイント2P/kWh)
・余剰電力をイオングループの店舗へ売電
・電気料金の差し引きとWAONポイントがもらえる
我が家の場合はどのプランと比較しても、一条でんきでの買取がお得となります。
太陽光パネル搭載費用の元が取れたのは9年目
・搭載費用:216.2万円 (搭載費242.4万円-補助金26.2万円)
<太陽光発電量>
年度 | 発電量(kWh) | 年度 | 発電量(kWh) |
---|---|---|---|
2011年9月~12月 | 1,386.97 | 2017年 | 5,752.60 |
2012年 | 6,315.63 | 2018年 | 5,504.23 |
2013年 | 6,886.15 | 2019年 | 4,899.02 |
2014年 | 6,545.02 | 2020年 | 4,517.98 |
2015年 | 6,051.64 | 2021年 | 4,090.61 |
2016年 | 5,999.03 | 2022年 | 3,839.96 |
シュミレーションを上回った発電量
我が家の契約は余剰買取タイプです。
発電している昼間に自己消費をして、余った量を売電しています。
家を建ててから2022年末までの我が家の売電額合計は、1,439,313.31円です。
売電金額に昼間自己消費した電気代を加算して計算すると、約8年8か月で元が取れたことになります。
ちなみに契約当初のシュミレーションでは年間予想発電量は5,595kwh。
12年で元が取れる計算でした。
発電量データをみると2018年頃までは、シュミレーション順調に予想以上の発電をしていたことがわかります。
発電量の減少
発電量ピークは2013年です。
売電量は4,535.20kWh。
家を建てた2011年当時、10kW未満の買取価格はまだ高値で42円でした。
金額にして190,478.39円。
データを見ると発電量は3年目以降から毎年少しづつ減少しているのがわかります。
特に8年目2019年からはガクッと減少。
理由は太陽光パネル、もしくはパワコンの劣化でしょう。
※現在のパネルは当初のよりもかなり進化してます。
劣化による減少率はここまで大きくないかと思います。
元が取れた後の利益
2020年5月に搭載費の元が取れたので、それ以降の発電は我が家の利益となります。
計算したところ2022年年末までの売電利益は611,951円。
これに太陽光発電時の自家消費分をプラスした額が、我が家の実際の利益ということになります。
今後は1年の売電利益と自家消費分を足した利益予想は、3万前後かなと予想しています。
正直ここまで買取価格が下がったのは想定外でした。
残念ながら思ったより利益は少ないという感想です。
太陽光パネルの今後について
我が家の場合、あと数年でパワーコンディショナーの交換が必要となります。
パワコンのお値段は約18万円と聞いています。
パワコンを取り換えた場合、現在よりは発電量は増えるはず。
どれほど発電量が増えるのかわかりませんが、多少は期待しています。
蓄電池の後付け
買取価格が低下してる現在、本来なら自家消費できない時間帯も蓄電池を使い自家消費したいところ。
蓄電池は後付けできるケースもあるようですが、残念ながら我が家の旧式タイプのパワコンには、蓄電池は取り付け不可。
しかし朗報、現在一条では対応できる蓄電池を開発中のようです。
旧式タイプ対応の蓄電池販売は「もうしばらくお待ちください」とのことです。
気になるのはやはりお値段。
価格についてはまだわかりませんが、今後蓄電池を取り付けたところで元を取れるのか、メリットがあるのか・・・。
(我が家の場合はあまり無いと思っています。)
太陽光パネル、今後はどうなる?
現在のパネルは我が家が家を建てた頃のよりも、格段に性能が良くなっているようです。
知人のお宅は我が家の屋根と同じくらいの面積なのに、搭載量は20kWh以上と大容量。
発電量が大幅にアップしたため、同じ屋根面積でも倍以上の搭載が可能なのです。
しかも搭載費用もかなり下がってきています。
2023年度太陽光買取価格
パネルの進化、搭載費用低下は嬉しいところではありますが、買取料金は年々減少しています。
・10~50kW未満:10円/kWh(税込)
・50~250kW未満:9.5円/kWh(税込)
FIT制度は従来は10kWh以上の場合、「全量買取制度」が適用、全ての電力を売電できました。
しかし2020年度以降は設置容量が10kW~50kW未満の場合、10kWh未満と同様「余剰買取制度」が適用。
更には、「発電電力の30%を自家消費に充当」する必要があります。
10年前よりも進化してコスパはよくなっても、買取価格が大幅減少・・・
結局のところ太陽光パネルで得る利益は、10年前とそう変わらないということでしょうか。
一条工務店のパネルが安い理由
一条工務店の太陽光パネルは、自社工場で生産されているため他社より安く搭載できます。
いろいろな意見や評判があるかと思いますが、私は悪くないと思っています。
一条工務店の目的は家を売ること。
太陽光パネルを売るのが目的でないのでそこで利益を出そうと考えていません。
そのため低価格で提供しているのです。
太陽光パネル、付ける?付けない?
もし我が家がこれから一条で建てるとしたら、太陽光パネルを搭載するか・・・。
主人の意見は
「搭載できる量にもよるけど、たぶん付ける。」
買取価格が低いことを考えると、結果的には現在得ている利益とそう変わらないのかもしれません。
しかし、蓄電池利用で発電量を自家消費できるのは魅力です。
急激に変わりゆく昨今の情勢の中、今後も予測もしないことはまだまだ起こるでしょう。
その中において何をどう選択していくか・・・。
難しいですね(^^;)